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パズルを取り入れたレクリエーション数学Tuesday, September 3, 2013![]() 今日、多くの人が様々なグリッドパズルを楽しみつつ、ロジカルに考えるスキルの向上に役立てています。ここで紹介するOkiDokuはまだ見たことがないかもしれません。どうやってプレイのするのでしょう?例題を見ると、タテヨコに4つの数字を何らかの方法で16マスに入れていくパズルかなと想像できます。従うべきルールは下記の通りです。 1. 4つの数字はタテヨコ列に一つずつ入ります。 2. 太線で囲んだブロックをケージと呼ぶとします。各ケージの左上の数字になるように、指定された計算式を使いケージ内に入る数字と配置を考えます。例えば、左上のケージは、3つの数字の掛け算の合計が20になります。 さあ、トライしてみましょう。 当記事についてこの記事はジョージルーカス教育財団 Edutopia.org にて掲載されました。このパズルはIthaca大学のプロフェッサー Dani Novak氏、及び David Rosenthal氏によりOkiDokuとネーミングされました。 最もよく知られているグリッドパズルは、新聞でよく見かける ナンプレ(Sudoku) です。その他に 賢くなるパズル (KENKEN®) も、アメリカで100以上の新聞で掲載されています。賢くなるパズル(KENKEN®) は日本の数学の教師である宮本哲也氏により考案され、Nex Toy, Inc.によりアメリカにも紹介されました。 KENKENと共通点が多いOkiDoku は、Ithaca大学のプロフェッサー Dani Novak氏とDavid Rosenthal氏 により考案されました。OkiDokuは生徒に数学をみながら学んでもらうためのものです。又、グリッドパズルが多く体験できるパズルサイトConceptisPuzzles を見つけました。コンセプティスはこれまでおよそ2000万問のパズルを制作しているとのことです。現在も世界中の大人から子供まで多くのファン向けに配信しています。ロジックパズルがレクリエーションとして世界で広く楽しまれていることは明らかですね。 数学を学ぶモチベーションの向上多くの生徒がパズルを楽しんでいるので、パズルを解くスキルを向上させることでストラテジーの学習に役立てないかと思いました。グリッドに並ぶ数字から本能的に解こう、という強いモチベーションをかき立てることができるのです。大抵の数学の問題は同じような要素を持っているので、どんな数学の問題でも生徒たちにポジティブに取り組む態度を向上させることができるのです。小学3年から6年生に算数を教えたことがありますが、パズルを使ったレクリエーション数学を取り入れたことで、1年後には素晴らしい成果をあげたことを体感しています。 North Carolina大学のプロフェッサー Harold Reiter氏、Ithaca大学のNovak氏は共にパズルを取り入れた数学の授業はポジティブな影響を及ぼすことを実感しました。 パズルのエデュケーションバリュー先生がいない時でも、生徒たちが難しいグリッドパズル問題に挑戦している様子が見られました。生徒はおのずとクリエイティブに且つ、執拗に問題を解こうとしているのです。私のクラスでは、グリッドパズルを使った自己探求の時間を増やして問題解決、反射的学習、数学のテクニックを教えました。 それでは、ページ上の例題を使ってこれを証明してみましょう。クリエイティブなプロセスや論理的なアプローチを使ってパズルを解くことはできますが、数学の力を借りてちょっと速く例題を解いてみます。 右上+11のマスにx、その下のマスにyが入るとします。 順序は違うけれども、各ヨコ列に入る4つの数字は同じなので、各ヨコ列の積はイコールになることを頭に入れておきます。左上*20のケージでは、3つの数字の積が20になります。つまり、ヨコ1列目の積は20xです。同様にヨコ2列目の4つの数字の数字の積は、35yとなります。そして、ヨコ1列目とヨコ2列目の積はイコール(20x = 35y)になります。更に11のケージからは、 x + y = 11の計算式が導きだせます。 ここに、2つの方程式ができました。
ここからは計算問題ですね。グリッドパズルを使うことで、視覚的に問題をとらえることができるのです。このパズルから導き出された計算式となると、計算式の意味も一層深まりモチベーションの向上につながります。 グリッドパズルを数学に取り入れ、1年の課程外のクラスで下記スキルを教えました。
私はグリッドパズルを取り入れて数学を学ぶ方法を書いた本を3冊出版しています。更に詳しいテクニックなどの情報は Math Olympiad をご覧ください。 数学のスキルアップに役立てる私のクラスでは、パズルを解かせ生徒にスキルを習得させています。結果的に彼らに自信を持たせることにつながり、他の数学問題の解決にも役だっています。成果は大きなものだったと確信しています。しかし、成果の度合いはその他個人の理解力や努力の度合いなど、色々な要素が伴い生徒によって差がでてくるのは事実です。私のクラスのほとんどの生徒が 数学コンテスト において、目に見える成果を発揮しました。2人は満点、そして多数の生徒が表彰されました。 パズルを取り入れた数学はある程度教育の目的を達成するには大変有効ですが、全ての教育目標にとってベストチョイスではあるとは限りません。例えば、短期間である特定のテスト形式で結果を出したい場合は、その目的に絞った学習方法が最も効果的です。同様に、先生は数学のコンセプトを現実の世界につなぎあわせ指導することも必要ですが、パズルではここまでの目的はサポートできません。 まとめると、パズルの要素を取り入れたレクリエーション数学はある目的に到達するために大変効果的ですが、全てのケースではないということです。しかしながら、グリッドパズルを使った数学は生徒の好奇心をかき立て、遊び心を持ちながら数学のスキルを向上させることに役立っているのは事実です。 Deepak Kulkarni氏についてDeepak Kulkarni氏はクリエイティブに数学問題を解く方法を教授する科学者です。 生徒のクリエイティブに考えるスキルを向上させ、ロジックパズルを取り入れながら、難しい数学を楽しんで学び、個人のスキルアップに役立てる方法などがを本で紹介しています。興味がある方は こちら からPDFをダウンロードしてください。Deepak Kulkarni氏についての詳細は edutopia.org へ。 ジョージ・ルーカス教育財団についてジョージ・ルーカス教育財団は、K-12の学習プロセスの向上を専門にしています。革新的で、尚証拠に基づいたストラテジーを主張し、文書化し普及に努めています。目的は、生徒が将来教育課程やキャリア、更には大人になってからの社会生活で繁栄しより人生を楽しく送るための教育を目指しています。ジョージ・ルーカス教育財団についての詳細は こちら をご覧ください。 友達とシェアする |